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【50代女性へ】「がん」とお金。漠然とした不安を解消する、具体的な費用と備え方


本文:

こんにちは!FPコンパス伊藤伸哉です。

前回のブログでは、高額療養費制度が心強い味方である一方で、食事代や個室代、そして月をまたぐ治療費など、意外な自己負担が発生することをお伝えしました。

今回は、多くの方が最も心配されるであろう**「がん治療」**に焦点を当てて、具体的な費用と、私たちが知っておくべき現実、そしてどのように備えれば良いかをお話しします。


「がん」の治療、基本は「標準治療」

「がん治療」と聞くと、最新の治療や高額な費用を思い浮かべるかもしれません。しかし、がん治療の基本は、**「標準治療 診療ガイドライン」**に沿った治療です。これは、手術、放射線、抗がん剤の「3大治療」を指します。

「標準」と聞くと、特別な治療ではないように感じるかもしれませんが、実はこの「標準治療」こそが、現在の医療で最も効果が確立された、日本で利用できる最良の治療法なんです。

※標準治療とは、科学的根拠(エビデンス:あるテーマに関する試験や調査などの研究結果から導かれた、科学的な裏付け)に基づいた観点で、現在利用できる「最良の治療」であることが示され、多くの患者に行われることが推奨される治療のことをいいます。 -引用 国立がん研究センター がん情報サービス サイトよりー

  • 安心してください!標準治療は公的医療保険が適用されます。
    • そのため、前回のブログでお話しした高額療養費制度の対象となり、月の自己負担額には上限が設けられます。
    • 治療が長期にわたる場合(4ヶ月以上)は「多数該当」となり、月の上限額はさらに下がります(例:一般的な収入層で月44,400円)。

しかし、がん治療は数ヶ月から数年にわたる継続治療が必要となることが多く、年単位で見ると、数十万円の治療費が必要になる可能性があることは覚悟しておきましょう。


「全額自己負担」になる、高額な治療の現実

一方で、公的医療保険が適用されない、**「全額自己負担(自由診療)」**となる治療もあります。

  • 「未承認薬」のリスクと費用:
    • 最近は、遺伝子パネル検査などで「自分に合う抗がん剤」を探すこともできるようになりました。
    • その結果、日本ではまだ承認されていない薬が有効と判明するケースもごく稀にあります(50人に1人程度の割合と言われています)。
    • しかし、この未承認薬は保険適用外となり、費用は全額自己負担です。
    • さらに注意が必要なのは、一度でも自由診療の治療を選択すると、他の治療も全て自由診療扱いとなり、医療費が桁違いに高額になる可能性があるということです。
    • 場合によっては、1ヶ月の治療費が数百万円、あるいは600万円、700万円に達するようなケースも存在します。
  • 「先進医療」の条件:
    • 先進医療も「自由診療」ですが、その治療法は厳しく限定されており、誰もが受けられるわけではありません。
    • もし先進医療を受けることになった場合でも、多くの医療保険やがん保険に付帯している**「先進医療特約」があれば、治療費は保険で全額カバーできる**ことが多いです。

治療費だけじゃない!「がん」でかかる、見えにくいお金

がん治療には、直接的な治療費以外にも、家計に大きな負担を与える「見えにくい費用」があります。

  • 収入の減少:
    • 通院や体調不良で、これまで通り仕事ができなくなるケースは少なくありません。
    • これにより、収入が減る可能性がありますが、公的な健康保険ではこの「収入の減少」を補填してはくれません
    • 備えとしては、貯蓄を取り崩すか、民間の保険で「診断一時金」や「治療給付金」などの保障を検討する必要があります。
  • 外見の変化と費用:
    • 乳がんなどで乳房の切除手術を受けた場合、乳房再建術を希望する方もいらっしゃいます。
    • 抗がん剤治療による脱毛で**ウィッグ(カツラ)**が必要になることも。
    • これらは「治療」とは見なされず、公的医療保険の適用外、全額自己負担となります。特にウィッグは数万円から数十万円と高額になるため、心のケアのためにも、こうした費用も考慮に入れておくことが大切です。

「がん」への備えは、漠然とした不安を「安心」に変える第一歩

がんという病気は、いつ誰の身に起こるか分かりません。公的保険で守られる範囲と、そうではない範囲を正しく理解し、賢く備えることが、あなたとご家族の安心につながります。

次回は、今回少し触れた「先進医療」について、もう少し詳しくお話ししていきます。 お楽しみに!

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