「遺族年金があるから大丈夫」
「自分が死んだ後のことなんて、なんとかなるだろう」
そう思っている男性の皆さん。
その「なんとかなる」という見積もりが、愛する奥様を路頭に迷わせるかもしれません。
今回は、甘い見通しを捨てて、現実の保険料負担を反映したシミュレーションを行いました。結果は……正直、かなり怖いです。
1. 夫婦2人でも「ギリギリ」の現実
まずは、65歳以上の会社員(夫)と、扶養範囲内で働いてきた妻のケースを見てみましょう。
ここまではよくある老後の風景ですが、引かれるお金(固定費)を甘く見てはいけません。
収入(年額)
- 夫(基礎+厚生): 180万円
- 妻(基礎+厚生): 100万円
- 世帯合計: 280万円(月額 約23万円)
固定費(年額):ここが現実!
以前の試算よりも、社会保険料を現実的な数値(平均的な自治体水準)に修正しました。
| 項目 | 金額(万円) | 修正ポイント |
|---|---|---|
| 固定資産税 | 10 | |
| 光熱水道費 | 30 | |
| 通信費 | 30 | |
| 車維持費(2台) | 60 | |
| 健康保険 | 15 | ↑現実は甘くない |
| 介護保険 | 14 | ↑夫婦2人分の現実 |
| 火災保険 | 10 | |
| 合計 | 169万円 | 負担増! |
手元に残るお金(夫婦時代)
- 収入 280万 - 固定費 169万 = 残 111万円
- 月額:約 9.2万円
いかがでしょう?
夫婦ふたりで、食費・日用品・交際費・医療費を合わせて月9万円。
夫が健在なうちから、すでに節約生活が求められる水準です。
2. 夫が先立った場合、生活は「崩壊」する
では、この状態で夫が先に亡くなり、妻が一人残されたら?
ここからが本当の恐怖です。
収入は激減(年額)
- 妻の基礎年金: 80万円
- 遺族厚生年金: 75万円
- 合計: 135万円
固定費はどうなる?
収入は半分以下になりますが、固定費はそこまで減りません。
保険料は1人分になりますが、スケールメリットがなくなります。
| 項目 | 金額(万円) | 備考 |
|---|---|---|
| 固定資産税 | 10 | 変わらない |
| 光熱水道費 | 20 | 基本料は減らない |
| 通信費 | 15 | 1人分へ |
| 車維持費 | 30 | 1台へ |
| 健康保険 | 6 | 1人分(軽減あり想定) |
| 介護保険 | 7 | 1人分(軽減あり想定) |
| 火災保険 | 10 | 変わらない |
| 合計 | 98万円 |
絶望の収支:自由に使えるお金
- 収入 135万 - 固定費 98万 = 残 37万円
- 月額:約 3万円
月3万円で、食費と生活費のすべてを賄えますか?
「やりくりできそう?」なんてレベルではありません。「生存できるか?」というレベルの話です。
3. 笑えない現実:生き残るために「妻」が選ぶ道
月3万円の生活費。背に腹は代えられません。
ここで奥様に、ある「禁断の解決策」が浮かび上がります。
それは、「独り身の男性と籍を入れずに同棲する」こと。
「そんな馬鹿な、うちの妻に限って」と思いますか?
実はこれ、都内などの都市部ではすでに起き始めている「現実」なんです。
なぜ「高齢者の同棲」が増えているのか?
理由はシンプル、「コストカット」です。
家賃や光熱費を一人で払うのはキツイ。でも、二人で住めば半分で済む。
寂しさを埋めるためというより、生きるための「経済的なシェアハウス」に近い感覚です。
80歳を超えた男性は「超・優良物件」
さらに残酷なデータをお伝えしましょう。
80歳を超えると、男女の人口比はどうなるかご存知ですか?
男性の生存率はガクンと下がり、女性ばかりの世界になります。
つまり、「生きていて、健康で、そこそこ年金を持っているおじいちゃん」は、80代の婚活(恋活)市場において、圧倒的な「希少価値」を持つアイドル的存在になるのです。
- ライバル(他の男性)がいない: 男性が極端に少ないブルーオーシャン。
- 魅力的に見える: 若い頃は冴えなかったとしても、ただ「生きている」だけで、周囲の女性からは魅力的に、頼もしく映ります。
「死んだ後に、妻を知らない男に取られちゃう!」
これ、冗談ではありません。あなたが十分なお金を残さなければ、奥様は生活のために、あなたの知らない「生き残ったおじいちゃん」の元へ行き、家事をし、世話を焼き、その対価として住む場所を得る……そんな未来が待っているかもしれないのです。
4. 愛とプライドを守る「1,000万円」の壁
自分の死後、奥様が他の誰かに頼らず、胸を張って生きていくためにはどうすればいいか。
答えは一つ。自分でお金を残すことです。
妻一人の期間を平均余命から考えて約10年。毎月の赤字補填と葬儀費用で、やはり1,000万円は必要です。
しかし、ここで大きな問題があります。
「60歳で現金1,000万円を、死ぬまで一切使わずに取っておく」
これ、正直かなりキツイですよね?
せっかくのリタイア後、旅行にも行きたいし、美味しいものも食べたい。
「死後のために1,000万円を塩漬け」にしてカツカツの生活を送るのは現実的ではありません。
解決策:保険の「錬金術」を使う
ここで登場するのが、保険の賢い活用法です。
実は、現金をそのまま置いておくのではなく、保険に変えることで資産価値を「3倍〜5倍」に増やすことが可能なんです。
例えば、こんな方法があります。
- 手元の300万円を「一時払終身保険」に入れる
- 万が一の時には「1,500万円」の死亡保障になる
(※商品やプランによる一例です)
どうですか?
現金で持っていれば300万円は300万円のまま。
しかし、保険という形に変えるだけで、300万円の元手で1,500万円相当の安心を買うことができるのです。
残りの700万円は使い切っていい!
この魔法のような効果を使えば、「1,000万円貯めなきゃ…」と必死になる必要はありません。
- 手元の300万円で、奥様のための保障(1,500万円分など)を確保する。
- 残りの700万円は、夫婦の楽しい思い出作りのためにパーッと使う!
これなら、今の生活も我慢せず、死後の奥様の生活も鉄壁の守りで支えられます。
結論:これは「男の意地」と「賢さ」の話です
現金をただ眠らせておくのはもったいない。
少ない資金で大きな愛(保障)を残す。これこそが、賢い大黒柱の選択です。
- 長生きしたら: 夫婦で楽しくお金を使う。
- 万が一の時は: 3倍、5倍に化けた保険金が奥様を救う。
奥様を「市場」に流出させないために。
年金のリアルを知り、保険を賢く使って、今すぐ「最強の対策」を始めましょう。

FPコンパスファイナンシャルプランナー
1981年2月生(うお座)/神奈川県出身/東京造形大学デザイン科卒
1男1女の父/趣味:ランニング(月200km)登山、料理、筋トレ、社会人サッカー所属
印刷会社でデザイナーとして11年勤務。その後ソニー生命で5年、生命保険を取扱う。
2018年妻の病(がん)をきっかけに山形へ。経済的・精神的不安定な時に、頼れるのは国の社会保障と自分の蓄え、そして人のつながりだと痛感。この経験を活かし、困ったときに頼れる、困らない「しくみ」と「保障」を提供し続けます。


コメント