熊の攻撃によるケガは、深刻な外傷や変形、機能障害を残すケースが多く、後遺障害等級はおおむね1〜9級に該当する重度のものが中心です。以下では、代表的なケガの種類と等級の目安をまとめ、さらに後遺障害保険金額(死亡保険金200万円の場合)での支払い例を併記します。
1. よく見られるケガの部位
- 顔・頭部:爪や牙による深い裂傷や皮膚剥離。視覚や聴覚を失うこともある。
- 腕・手:防御時に噛まれたり引っかかれたりして、骨折や神経損傷を負うケースが多い。
- 肩・背中:上から覆いかぶさる攻撃による爪痕や裂傷。
- 脚部:倒された後に噛まれることがあり、咬傷や裂傷を負う。
2. 主な後遺障害と等級の目安
| 障害の種類 | 等級の目安 | 内容・特徴 | 支払われる金額(保険金200万円の場合) |
|---|---|---|---|
| 頭部損傷(高次脳機能障害) | 1〜5級 | 頭部打撃や噛傷による意識・認知障害。社会復帰が困難になる例も。 | 200万円〜118万円 |
| 顔面の瘢痕・欠損・変形 | 6〜9級(女性は6級に該当しやすい) | 長い傷跡、鼻や耳の欠損など。熊被害で最も多い。 | 100万円〜52万円 |
| 腕・手の切断・機能喪失 | 5〜7級 | 防御時の噛みつきで神経や腱を損傷し、可動域が著しく低下。 | 118万円〜84万円 |
| 指の欠損・可動障害 | 8〜12級 | 噛みつきや爪での損傷による指の欠損・変形。 | 68万円〜20万円 |
| 視覚・聴覚の喪失 | 2〜9級 | 眼球損傷や頭部打撃による感覚障害。 | 178万円〜52万円 |
| 広範囲の瘢痕(顔以外) | 12〜14級 | 背中や腕に爪痕が残るが、機能障害はない場合。 | 20万円〜8万円 |
3. 等級ごとの保険金支払い一覧(死亡保険金200万円の場合)
| 等級 | 支払割合 | 支払金額 |
|---|---|---|
| 1級 | 100% | 200万円 |
| 2級 | 89% | 178万円 |
| 3級 | 78% | 156万円 |
| 4級 | 69% | 138万円 |
| 5級 | 59% | 118万円 |
| 6級 | 50% | 100万円 |
| 7級 | 42% | 84万円 |
| 8級 | 34% | 68万円 |
| 9級 | 26% | 52万円 |
| 10級 | 20% | 40万円 |
| 11級 | 15% | 30万円 |
| 12級 | 10% | 20万円 |
| 13級 | 7% | 14万円 |
| 14級 | 4% | 8万円 |
4. 実際の傾向
- 顔面損傷や腕の神経損傷で**7〜9級(52〜84万円)**に認定されるケースが多い。
- 頭部損傷による重度障害(1〜3級:156〜200万円)に至る例もある。
- 軽度な瘢痕(12〜14級:8〜20万円)は、比較的浅い攻撃で助かった場合に限られる。
5. まとめ
| 分類 | 想定等級 | 支払金額(目安) |
|---|---|---|
| 重度(脳損傷・切断・失明) | 1〜5級 | 118〜200万円 |
| 顔面変形・腕の機能障害 | 6〜9級 | 52〜100万円 |
| 中程度の瘢痕・指障害 | 10〜12級 | 20〜40万円 |
| 軽度の瘢痕 | 13〜14級 | 8〜14万円 |
熊の攻撃は一瞬で命に関わるだけでなく、助かっても重い後遺症を残すことがあります。登山や里山歩きの際は、熊鈴やスプレーの携帯、複数人での行動など、予防対策を徹底することが重要です。

FPコンパスファイナンシャルプランナー
1981年2月生(うお座)/神奈川県出身/東京造形大学デザイン科卒
1男1女の父/趣味:ランニング(月200km)登山、料理、筋トレ、社会人サッカー所属
印刷会社でデザイナーとして11年勤務。その後ソニー生命で5年、生命保険を取扱う。
2018年妻の病(がん)をきっかけに山形へ。経済的・精神的不安定な時に、頼れるのは国の社会保障と自分の蓄え、そして人のつながりだと痛感。この経験を活かし、困ったときに頼れる、困らない「しくみ」と「保障」を提供し続けます。


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