こんにちは。FPコンパス伊藤です。
私がここ最近お客様のお話や実体験などで感じた
「がんの実情」についてお伝えいたします。
それぞれ見ていきましょう。
①なぜ がん検診があるのか?
日本対がん協会のHPでは以下のように記述されています。
がん検診の目的は、がんを見つけることだけではありません。検診の対象となる人たち(集団)の死亡率や羅患率を低下させることが、がん検診の目的です。
とありますが、日本のがん検診受診率は諸外国に比べ低い水準とのことです。
なぜ受けないのか?
こちらも様々調査がされていて、理由としては
・行く時間がない
・費用が掛かる
・見つかるのが怖い
・いつでも行けるから
・健康に自信がある
などが挙げられております。
がん検診の効果について
がん検診を受けることによるメリットは以下の通りです。
・早く見つかると生存率が上がる。
・早期の場合、自覚症状はほとんどなく見つけるのは困難。
(自覚症状が出てからでは時すでに遅し、のケースも。)
・早く見つかったほうが費用も少なく済む
特に、「自覚症状」に関して
がんになられた方からのお話を聞く限り、まことその通りと痛感します。
「健康診断や人間ドックではまったく問題なかった」
と、ほとんどの方はおっしゃられていました。
また、遺伝の影響はない、という意見もありますが実際はどうでしょうか?
我が家の場合、家系?なのか父も祖父も同じがんにかかっていて、
父の退院手続きの際に、担当医から
「君も可能性があるから早めにがん検診を受けなさい」と言われました。
来年の健康診断では、オプションで必ず受けようと思っています。
②健康保険制度の落とし穴
さて、気になる費用面についてですが
日本には諸外国に誇れる素晴らしい健康保険制度があります。
医療費は通常3割負担で済み、
さらに一定金額を超えた場合、助成があります。(高額療養費制度)
そう考えると、そこまで費用はかからないのではないか、
高額療養費の上限まで備えがあれば十分ではないか、といった意見も頂くことがあります。
がんの場合はどうなのでしょうか?
がんの治療はご存知の通り、多くの場合、長期間に渡ります。
部位や年齢、ステージによってさまざまですが、
例えば最初の診断から入院、手術、退院後ある程度の期間化学療法で治療を続け、
進行度合いや状態によって放射線などの治療に移行していきます。
抗がん剤も保険適用、放射線も保険適用にはなります。
さらに、高額療養費も4か月目から自己負担金額が抑えられていきます。
しかし、それでも毎月4万円~5万円の負担がかかります。
これが例えば5年続くと・・250万円~300万円にもなるのです。
こういう背景がある為、「がん保険」で経済的なカバーをしよう、という流れになっているかと思います。
ただ、がん保険も、様々な出方や条件があり、注意が必要です。
③がん保険の落とし穴
がん保険はがんだけの保険です。
保険料と保障の範囲の法則に照らし合わせると、当然がんにしか効果がないので
医療保険などと比べると割安な保険で大きな保障を買うことのできる商品です。
がん保険は発売以来、とても人気の商品で、各保険会社も様々特徴を出し改良を重ね、販売してきています。
10年以上前に入ったままのがん保険場合、現在の医療の実情と合わない可能性があります。
以前のがん保険は診断されたら一時金、入院したら一日いくら、手術したら入院日額の何倍、というものが主流でした。
一時金は当初は1度切りだったのが、5年くらい前のものだと2年に一度出ますとか
最近のですと1年に1度該当したらもらえる、といった形になってきています。
1年に1度の条件も、治療なのか入院が必要なのか、各社違いがあるので注意が必要です。
私のおすすめは治療要件です。
がん経験者のお話から、入院に関してお聞きするとほとんどの方は
「最初以外は入院しない、ほとんど通院だった。」とおっしゃられます。
もちろん通院特約を付けられる場合も多いでしょうが、通院も無制限に出るわけではなく
入院後いついつの期間限定、と、通院特約が付いていても適用外のケースが見受けられます。
また、通院自体するものの、その期間中に何十日も連続で通院することはまれで、
3週間とか、数か月に1回くらいのペースでの通院がメインとなります。
そうすると通院特約で受け取れる給付金はわずかしかなく、結局保険ではまかなえないという声も少なくありません。
これらのことを踏まえると、
今現時点で最も有効な保障の形はどういうものになるのでしょうか?
●一時金である程度大きな金額を受け取れる(入院、通院分も一時金で受け取る)
●数年に長引いてもその都度受け取れる(入院要件がある、無しのそれぞれの保障があると完璧)
の2点だと思います。
いわゆる「帯に短し 襷に長し」状態です。
なので1社のがん保険だけでは大丈夫と言い切れません。
組み合わせて工夫をすれば上手にカバーすることが可能です。
②がんは長期戦、高額療養費制度があっても意外とお金がかかる!
③がん保険は1社ではなく複数社の組み合わせがベター!
というお話でした。
こちらの動画も合わせてご覧ください!!
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